放射線被曝で流産を引き起こすのか?

放射線被曝は妊娠中に悪影響を与えるのか?

2011年3月11日に発生した東日本大震災の影響から、福島原発がメルトダウンをしてしまい現在におきましても放射線被曝の恐怖にさらされています。避難指定地域も決められており、放射線はまだまだ収まることは無いでしょう。

 

しかしそうなるとやはり気になるのが放射線による妊婦さんの身体への影響なのではないでしょうか?実際にチェルノブイリ原発事故では流産をしてしまったり、中には奇形児が生まれてきたという実例があります。世界中の人々が悲しみに溢れかえっていました。しかし今回の福島原発の事故はチェルノブイリで発生した放射線量よりもはるかに少ないという報告がされています。つまり残念ながら福島原発での妊婦への影響というのは、長期に渡って調査をしていかなければ、真実がわからないのです。そもそも科学というのは、過去の実験結果や実例などから正確性を割り出していくもので、今回の福島原発の事故は世界中の研究者が注目をしている初めての経験ということになるのです。
ただ一つ言えることが、避難指定地域に立ち入らない限りは、妊婦さんへの影響は殆ど無いと推測されています。つまりそこまで敏感になる必要は無いと言えるでしょう。しかし100%影響が無いとは言えないので、気になるようでしたらなるべく放射線量が少ないエリアでの生活をすることでストレスを溜めることもないでしょう。

 

それでは医療被曝に関してはどうでしょうか?医療被曝というのは、レントゲン検査やCT検査を受けた時に起こるものとなります。これは結論から言わせてもらえば、流産や奇形児の心配はほぼ無いと言えるでしょう。
妊婦というのは、胎児に影響の出てしまう放射線量としまして最低100mGy〜200mGyとなります。これを超える放射線を胎児が浴びてしまうと影響を与えてしまう可能性も出てくるようです。具体的に医療被曝における胎児への量ですが、胸部レントゲン撮影では0.01mGy以下となります。腹部レントゲン検査でも1.4mGyとなることから、少々の医療被ばくをしてもほとんど影響が無いということがわかります。どんなに高放射線量でも骨盤部CTの25.0mGyであり、特別な医療処置をしない限りそこまで医療被曝のことで悩む必要はありません。

 

このように妊婦さんの大きな悩みの一つである放射線被曝というのは、流産をしてしまう大きな原因になることは殆ど無いということがわかります。あまりにも過敏に考えてしまうと酷いストレスから流産をしてしまう可能性があるので、考えこまないようにしましょう。