何故流産が起こってしまうのか?

妊娠が確認されている女性のうちの約10%がその後も流産

妊娠12週前に起こる早期流産のほぼ半数は胎児の染色体異常によるものが原因となっており、流産した胎児というのは、そもそも成長することが困難だったということになります。その他の初期流産の原因としましては、感染症やプロゲストロンなどのホルモンの異常によるものとなります。
ごくまれに、母親が胎盤に対して抗体をつくってしまう免疫体の異常や、身近な汚染物質や薬、タバコの煙などの有害物質が挙げられます。

 

そして中期以降の流産におきましては、胎児の異常というよりは、双角子宮や中隔子宮など子宮の奇形といった問題によるものが多い傾向にあります。しかし幸運なことに、これらは妊婦の1%にも満たない数となっているのです。また中期以降の流産の原因としましては、胎盤の異常や子宮筋腫、そして子宮頸管無力症、感染症などが挙げられます。

 

さらに流産を引き起こしてしまう3番目の理由としましては、実は原因が不明なものとなるのです。流産というのはセックスが原因というものではありませんし、運動でも起こることはありません。例えば重いものを持ったり伸びをして高い場所で何かしらの作業をする時など、普段のあなたの行動や遊びが流産の原因になることはありません。何かにつまずいて転んでしまったり、ちょっとしたアクシデントに巻き込まれてしまったり、ストレスや環境の変化があったとしましても、流産の原因には実際にはならないのです。

 

ほとんどの妊娠というのは、健康な胎児とともに始まり、正常な子宮の中において成長をしていき、そして健康な赤ちゃんとなって誕生することとなります。最近の研究によりますと、妊娠が確認されている女性のうちの約10%が、その後流産という結果になってしまっているようです。
流産というのは先述したように妊娠のごく初期で起こってしまうものですが、中には流産を普段よりちょっと症状が重い生理と考えてしまう人も多いかもしれません。妊娠していたことに気づいていない人の分も含めますと、流産の確率というのは妊娠全体の20%程度まで上がるのでは?と言われています。

 

多くのケースにおきましては、流産を防ぐためにあなたの力で出来ることはありません。流産の大半は、あなたがコントロールすることの出来ないところで起こってしまっているのです。しかし、わずかですがあなたが流産を予防するために出来ることもあります。それは、赤ちゃんに快適な子宮環境を築いてあげるということです。つまり、タバコをやめる、やたらと薬を服用しない、大量のお酒を飲まない、劣悪な環境に身を置かない、などが挙げられます。