稽留流産

子宮の中にとどまっている状態の流産

稽留流産というのは、赤ちゃんがすでに死んでしまっているのにも関わらず、子宮の中にとどまっている状態のことを言います。

 

稽留流産の症状としましては、進行流産と異なっており、出血や腹痛などといった自覚症状がほとんど無いのが稽留流産の特徴となります。胎のうの大きさは正常、または少し小さめで、子宮頚管は普通は閉じているのです。

 

赤ちゃんが死んでしまっているのですが、その付属物の絨毛や胎のうなどが少しの間は成長を続けることがあります。このことから病院におきましても、経過を慎重に診ていく方法が一般的な傾向管理方法となっています。

 

稽留流産の兆候としましては、胎児(胎芽)が出来上がる時期の妊娠6〜7週になったとしましても「胎児を確認することが出来ない」あるいは「胎児を確認することは出来たが心拍を確認することが出来ない」「一度は確認することの出来た心拍がその後止まってしまった」などが挙げられます。

 

稽留流産を放置してしまっていると必ず進行流産に移行してしまいます。強い腹痛と大量の出血をともなってしまい、大変危険な状態に陥る場合もあるので注意しましょう。
この稽留流産の治療方法ですが、不全流産と同様に稽留流産と確定しましたら、子宮内の赤ちゃんや組織を取り除く手術である子宮内容除去術をする必要があります。

 

稽留流産の手術というのは子宮頚管が開いていない場合におきまして、入院が必要になる事が多くなっています。局部麻酔や全身麻酔を状況によりまして使い分けるのが一般的とされています。手術自体は10分程度と短時間となっています。この手術時間は病院によって多少異なっています。

 

稽留流産のケアは、腹痛や出血などといった自覚症状が出ることがないために、医師に稽留流産を告げられたとしましても、それを現実として受け止められない人が多くなっています。「何かの間違いなのでは?」などと、違う病院を検診する人も中には多くいらっしゃるようです。病院によりましても、妊婦さんの気持ちが落ち着くまで、手術をしない場合もあるのです。

 

稽留流産と診断をされたら、まずはその現実をしっかりと受け止めてください。そしてその治療をすぐに受けて、さらに自分自身で心のケアをすることが大切なのです。いつまでも現実と受け止めることが出来なければ、最悪のケースを招いてしまうのです。稽留流産になってしまうのは貴女だけではありません。多くの女性が経験をしているのです。